Environment 環境

エコビジョン

エコビジョン>環境方針

エコビジョン2030

地球環境を守ることは、持続可能な社会を維持するためのベースであり、すべてのステークホルダーのために真正面から取り組んでいく必要がある重要な経営課題です。
2050年カーボンニュートラルを目指すことを前提として、2030年までのありたい姿(目標)と2040年までの目指す姿を示す「エコビジョン2030」を策定しました。
エコビジョン2030では、事業および製品が社会に及ぼす影響と自社に及ぼす影響を分析のうえ、影響が大きい13課題を抽出し、その中で特に影響が大きいと判断した「気候変動への対応」「環境配慮製品の拡充」「水資源の保全」「廃棄物管理」については、重要4課題と位置付けて、定量目標を設定しています。「エコビジョン2030」の実践を通じて、地球規模のカーボンニュートラルやゼロエミッションの実現に貢献できるよう、グループ一丸となって取り組んでいきます。

重要4課題

エコビジョン2030
課題
2030
ありたい姿(目標)
2040
目指す姿
解説
気候変動への対応
CO2排出量
2018年度比 30%削減
脱炭素化社会実現に向けて活動を実践している
※2050年にカーボンニュートラルを目指す
  • CO2排出量削減により気候変動の緩和に努めることは地球規模での重要課題です。世界の多くの国々や企業がカーボンニュートラルな社会の構築を目指し、サプライチェーン全体でCO2排出削減に取り組み始めています。
  • CO2排出削減はものづくり企業である当社グループにとっても重要な課題であり、事業を通じて排出するCO2を削減することは当社グループの果たすべき責任です。
  • 2050年カーボンニュートラル達成を目指すことを前提に2030年に向けてCO2排出量の削減目標を掲げ、まずは直接管理が可能なスコープ1、2の削減に取り組みます。目標はパリ協定で目指す「産業革命後の気温上昇を2℃以内に抑える」ためのwell-below2℃水準(2℃を十分に下回る水準)と整合的なものとし、2050年カーボンニュートラルも見据えて全社で積極的な削減活動を展開します。全事業の関係者が集まり、役員を長とするCO2マネジメント部会でその進捗を管理していきます。また、サプライチェーンも含めたスコープ3の削減も推進していきます。
環境配慮製品の拡充
日特グリーンプロダクツの拡充 すべての製品が地球環境の改善に寄与し、持続可能な社会の実現に貢献できている
  • 持続可能な社会への関心は世界的な高まりを見せています。当社グループは、自らが作り出す製品で持続可能な社会の実現に貢献する責任があります。
  • 環境課題にアプローチする中で、製品製造に必要な原材料の製造段階から、製品が使命を終え廃棄される段階までである製品ライフサイクル全体の環境負荷の大きさを意識することはとても重要です。
  • 当社グループは2021年度に自社生産プロセスを含むサプライチェーンでの環境負荷の大きさに着目した環境配慮製品認定制度を設立し、毎年、認定基準を満たした製品を「日特グリーンプロダクツ」として公表していきます。この活動により、社会の環境課題解決に貢献するものづくりを加速させていきます。
水資源の保全
水使用量原単位 2018年度水準以下を維持 世界の水関連リスクに対応して持続可能な事業運営を実践している
  • 当社グループは世界各地に製造拠点があり、工場稼働による水需要が増加していることから、水需要動向は注視すべき重要な環境課題です。
  • 水資源は地域的な偏在があり、当社グループの製造拠点の中にも、気候変動の進行に伴い将来的に渇水リスクが高まる可能性のある拠点が存在しているため、定期的な水リスク評価と現状把握および必要資源量の推計を継続して実施していきます。
    また、当社グループは貴重な資源である水の効率的な使用を推進することで、将来にわたって環境保護に取り組んでいきます。
廃棄物管理
有効利用率 95%以上 ゼロエミッションを推進し、世界の循環型社会の形成に貢献している
  • 当社グループはセラミックや貴金属類などさまざまな原材料を使用していますが、地球環境保護のため資源有効活用、廃棄物削減およびリユース、リサイクルが必要です。
  • 製造工程の改善などによる資源投入量の削減、再資源化の推進によって最終廃棄量を削減することが、将来にわたって安定的な資源管理をするうえで重要です。
  • 各拠点で廃棄される資源の有効利用や廃棄物削減の取り組みについては、全ての拠点において活動水準の高度化を図るため、当社グループ全体で3R活動を推進していきます。
2018年度比 原単位年1%以上削減
3R活動の推進

その他課題

エコビジョン2030
課題
2030
ありたい姿(目標)
2040
目指す姿
解説
<EMSの高度化>
経営との一体化
地球環境課題を事業戦略へ組み込む 地球環境課題の事業戦略への取り組みを継続できている
  • 地球環境を守ることは、持続可能な社会を維持するためのベースであり、事業戦略に環境課題を取り組み、環境活動を経営と一体化させて取り組みます。
  • CO2削減の達成度に応じた、役員への業績連動報酬の導入によりEMSへの経営層の関与を強化し、役員・従業員が一体となって活動を活発化させていきます。
環境関連KPI(エコビジョン2030)の取り組みとその達成に向けた経営者のコミットメント
<EMSの高度化>
EMSのグローバル化
海外グループとの環境情報共有および監視・監督機能の充実を図る 海外グループとの環境情報共有および監視・監督機能が継続できている
  • 当社グループの事業規模が拡大するにつれて、社会への影響力も高まり、ESG課題へのグローバルでの対応など、社会から期待される責任の範囲も拡大しています。
  • 今回策定したエコビジョン2030は、当社グループ総員参加で取り組まなければ達成が難しい高度な目標ですが、グローバルでEMSに取り組み、実効性の強化と達成水準の高度化を目指します。
<EMSの高度化>
気候関連リスク・機会の分析
気候変動のリスクと機会を分析して、その対応を事業戦略に組み込む 気候変動のリスクと機会を分析して、その対応を事業戦略に組み込み、事業が持続的にできている
  • 当社グループとして、カーボンニュートラルな社会においても持続的に事業をしていくために、事業への影響を分析し、対応を明確にして事業戦略に組み込むことが重要です。
  • 当社はTCFD提言へ賛同しており、分析した気候関連リスク・機会およびこれらの影響について、当フレームワークに則った情報開示を実践していきます。
<EMSの高度化>
環境コンプライアンスの徹底(環境法令遵守と環境事故の撲滅)
環境法令違反・環境事故ゼロを目指す 環境法令違反・環境事故ゼロを継続できており、社会から信頼される企業となっている
  • 環境コンプライアンスの徹底は環境事故の発生を予防し、安心安全な職場環境を維持するだけではなく、近隣住民をはじめとするステークホルダーや社会からの信頼確保にもつながります。
  • 環境マネジメントシステム(ISO14001)を基軸とした社内ルールに基づき、PDCAを回しながら継続的改善を図り、全従業員が環境法令・規則を正しく理解した中で業務に邁進します。
<EMSの高度化>
環境意識の向上
全従業員が環境教育プログラムを受講し、積極的に環境保全活動に取り組む 全従業員が高い環境意識を持ち、企業として持続可能な社会の実現に貢献できている
  • 当社グループ全体の環境意識レベルを向上することにより、事業が直面する気候変動への対応等の環境リスクを理解し、ビジネスチャンスへとつなげることができる人財の育成が必要不可欠です。
  • 従業員に対してイントラネットを活用した環境教育を徹底することで、全従業員がエコビジョン2030の目的、必要性について深く理解し、一人ひとりが日々の業務の中で自ずと環境に配慮した行動にうつすことができる社内風土づくりを推進していきます。
化学物質管理
適正な化学物質管理を実施し、環境負荷の低減を図る 適正な化学物質管理を継続的に実施し、生物多様性保全に貢献している
  • 原材料に化学物質を使用するものづくり企業にとって、化学物質の適切な管理は社会的責任の一つであり、適切な対応が事業の継続には必須です。
  • 当社グループでは、関係法令に基づく管理運用や顧客要求への対応の徹底に取り組むのはもちろんのこと、環境負荷物質による人体および環境への影響を最小化するため、研究開発や工程改善による更なる環境負荷物質の使用と排出の削減、代替化に取り組みます。
グリーン調達
グリーン調達制度導入100%を達成している 持続可能な社会実現に向け、環境負荷が少ない調達を実施している
  • 当社グループは、製品ライフサイクル全体を通した環境負荷の低減を目指し、より環境負荷の小さい製品の提供を進めています。
  • 活動の一環として、化学物質管理などをはじめとする環境負荷低減に関する考え方を示した「グリーン調達ガイドライン」を展開することにより、お取引先さまとともにグリーン調達を推進してきました。
    しかし、今後はサプライチェーン全体でのCO2削減、化学物質規制強化への対応などが必要であり、また海外を含めた調達先の多様化が予想されることから、お取引先さまとの協働が更に重要となります。
  • グローバルな調達体制を確立し、グリーン調達を更に推進することにより、持続可能な社会の構築に貢献していきます。
グリーン物流
グリーン物流を推進し、物流効率の最適化によりCO2を削減している グローバルでグリーン物流が実現できている
  • サプライチェーン全体の環境負荷低減に取り組むうえで、物流CO2排出量削減も取り組むべき課題です。
  • 当社グループでは以前より国内ではグリーン物流網の整備を進めてきましたが、海外拠点も対象に含めたグローバルなグリーン物流の実現が今後の課題です。
    そのため、効率的な輸送ルート構築等の事例を海外にも展開することで、グローバルにグリーン物流体制の拡大を目指すとともに、物流CO2排出量の削減に取り組みます。
環境情報開示の充実
ステークホルダーの要請に応え、対話につながるコミュニケーションを実践している ステークホルダーの要請に応え、対話につながるコミュニケーションを実践している
  • 機関投資家とのコミュニケーション機会も増えるなど、当社グループへのステークホルダーからの関心が高まっていることから、ステークホルダーに当社グループの事業について正しくご理解いただき、将来にわたって支持いただくことが重要と捉えています。
    そのために、開示する情報の質・量を充実させ、情報に対する信頼性を高めていきます。また、ステークホルダーの関心の高い課題について、高い透明性をもって説明責任を果たし、ステークホルダーとのコミュニケーションの機会も充実させていきます。
日本特殊陶業株式会社