Environment 環境

廃棄物管理

廃棄物管理

基本的な考え方

地球の資源には限りがあり、持続可能な利用と、その保護が求められています。ものづくり企業である当社グループは、セラミックや貴金属類などさまざまな原材料を使用しており、地球環境保護のため、リデュース、リユースおよびリサイクル(3R)に積極的に取り組んでいくことは、当社グループの果たすべき責任と考えています。
当社は、エコビジョン2030において2040年の目指す姿として「ゼロエミッションを推進し、世界の循環型社会の形成に貢献している」ことを掲げており、2030年のありたい姿として「有効利用率95%以上」、「2018年度比 排出量原単位 年1%以上削減」「3R活動の推進」を目標としています。
また、当社サプライチェーンにおいても、原材料等の持続可能で効率的な利用を推進していきます。

廃棄物削減の取り組み

廃棄物排出量の推移

2023年度の廃棄物排出量は20,906トンでした。
また、2023年度の廃棄物原単位はグループ全体で0.054トン/百万円であり、2018年度比28.5%削減で目標を達成しました。今後も工程の改善を進め、廃棄物削減に取り組んでまいります。

廃棄物排出量の推移(グループ連結)
(2022年度まではカッティングツールズ、神岡セラミック、韓国NGKを含みます。)

ペーパーレス推進の取り組み

当社では、廃棄物削減のため、全社的なペーパーレス推進活動を展開しています。直接部門、間接部門問わず、部門を超えて書類の電子化を進めております。

また、社内だけでなく、ステークホルダーの方々にもご協力をいただいております。
たとえば、契約書の電子化、統合報告書やサステナビリティデータブックデータ配布を行っております。
今後も、ペーパーレスの取り組みを推進していきます。

廃棄物有効利用の取り組み

廃棄物有効利用率の推移

2023年度の有効利用率はグループ全体で89.5%であり、前年度から横ばいでした。2030年の目標である95%以上を達成するため、今後も廃棄物の有効利用化に取り組んでまいります。

一般廃棄物、産業廃棄物の有効利用

当社ではマテリアルリサイクルとサーマルリサイクルによる有効利用を行っています。

廃棄物の中で最も割合の高い金属ゴミは、精錬して、同品質の原料としてリサイクルしています。
次に割合の高い汚泥は、主に焼成前のセラミック原料で、セラミック原料や再生盛土材として再利用しています。
焼成後のセラミック粉末、セラミック屑についても再利用しています。
セラミック粉末は、純度が高いものは窯業材料として、そうでないものはセメント原料として再利用し、セラミック屑は路盤材として再利用しています。

廃溶剤は蒸留して再利用したり、燃料として再利用しています。
プラスチックは破砕して、再度プラスチックの原料や、RPF化(固形燃料化)して再利用します。

また、CO2排出の観点から、サーマルリサイクルからマテリアルリサイクルに切り替えていくことが必要と考え、活動しています。

各廃棄物の占める割合

「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の取り組み

当社グループでは、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に関連する取り組みとして、梱包材のリユースと廃プラスチックのマテリアルリサイクル化を行っています。

梱包材のリユースは、当社グループの垣根を超えた取り組みです。ある事業者内でリユースできない梱包材を、他事業者へ提供しリユースします。梱包材の提供を受けた事業者は、梱包材の新規購入が減少しました。

廃プラスチックのマテリアルリサイクル化は、サーマルリサイクルしている廃プラスチックをマテリアルリサイクルに切り替える取り組みです。当社グループの製造工程において、セラミック成分を多く含む廃プラスチックが生成されます。可能な限り排出量の抑制に取り組んできましたが、製造工程上どうしても排出されてしまうため、新たにマテリアルリサイクル化の取り組みを開始しました。
マテリアルリサイクルするには、処分先に合わせた排出形状の変更(粉砕など)が必要であり、この対応を進めています。また、これまでサーマルリサイクルしていた発泡スチロールも、減容機を用いたインゴット化による有価化も進めています。

食品廃棄物の有効利用

当社では、社員食堂のフードロス削減のための啓発や取り組みを実施していますが、それでも排出されてしまう食品廃棄物があります。小牧工場の社員食堂から排出された食品廃棄物は、小牧市内のバイオガス発電所に運ばれ、メタン発酵によってバイオガスに変換されて、発電の燃料として有効利用されています。

廃棄物の適正処理

廃棄物が契約通り処理されていることを確認するため、定期的に廃棄物処理業者を視察しています。2023年度は42か所を視察し、適正に処理されていることを確認しました。

日本特殊陶業株式会社