Governance ガバナンス

コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンス>基本的な考え方

基本的な考え方

当社は、「わたしたちは、相互信頼を深め、未来を見つめた新たな価値を提供し、世界の人々に貢献します」をスローガンとする企業理念のもと、中長期的な企業価値の向上を目指す経営を推進するため、コーポレート・ガバナンス体制を構築し、その充実に取り組んでいます。そして、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会等の各ステークホルダーに対して、公正で透明性の高い経営をおこないながら信頼関係を築くとともに、効率的で健全な経営により持続的な成長を果たすため、経営体制および内部統制システムを整備・運用していくことを、当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方としています。

コーポレート・ガバナンスの体制

当社は、取締役会における経営方針・経営戦略に関する議論の一層の充実と監督機能の強化、経営の意思決定及び執行の更なる迅速化を目的として、監査等委員会設置会社を選択し、監査等委員会設置会社の枠組みの中で各機関を設置しています。

図 コーポレート・ガバナンス体制

取締役会

取締役会は、11名(うち7名が社外取締役)の取締役で構成し、月1回の定例の他必要に応じて随時開催されます。原則、すべての取締役会に出席することになっており、2023年度の平均出席率は97%でした。取締役会では、法令・定款に定める事項及び取締役会規程に定める重要事項の審議・決定を行うとともに、一定の事項については代表取締役社長に委任し、代表取締役社長その他の業務執行取締役からの報告を受けて業務執行状況の監督を行います。また、取締役会の監督機能を強化し、経営の透明性を確保するため、取締役会の過半数を独立社外取締役とすることとしています。

<取締役会全体としての知識・経験・能力のバランス、多様性及び規模に関する考え方>
当社は持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るために、専門知識や経験等のバックグラウンドが異なる多様な人材で取締役会を構成することが重要であると考えており、ジェンダーや国際性、職歴、年齢の面も含む多様性を考慮した上で、豊富な経験、高い見識、高度な専門性を有する人材でその時々の事業環境によってバランスよく構成することとしております。
また、取締役会の過半数を当社とは異なる環境で培われた経験や専門知識を有する社外取締役で構成し、取締役会の監督機能を強化するとともに、多角的な視点から議論を行うことで、意思決定の透明性及び客観性の確保に努めております。
なお、当社は人種、民族性、国籍、出生国もしくは文化的背景等を理由に取締役候補の対象外とすることはありません。

<取締役のスキル・マトリックス>
上記の考え方に基づき、取締役会が備えるべき知見・経験につきましては、当社グループの事業内容や経営体制を踏まえ、経営上の重要な意思決定および 業務執行の監督の観点で基本となる分野、ならびに、中期経営計画の実現に向けて特に注力して推進・監督が必要となる分野として特定したうえで、 多様性も考慮しながらバランス良く取締役を配置しております。

取締役会
氏名 尾堂 真一 川合 尊 松井 徹 土井 美和子 髙倉 千春 三村 孝仁 真茅 久則 磯部 謙二 永冨 史子 Christina L. Ahmadjian 内山 英世
地位 代表取締役会長 代表取締役社長
社長執行役員
代表取締役
副社長
副社長執行役員
社外取締役 社外取締役 社外取締役 社外取締役 取締役
常勤監査等委員
社外取締役
監査等委員
社外取締役
監査等委員
社外取締役
監査等委員
属性 男性 男性 男性 女性 女性 男性 男性 男性 女性 女性、外国籍 男性
独立性        
在任期間
(第124回定時株主総会終結時)
17年 9年 6年 4年 3年
(うち、1年は社外監査役としての在任)
1年 新任 4年
(2018年6月から2022年6月まで在任)
7年
(うち、5年は社外監査役としての在任)
2年 新任
企業経営 ※1        
財務・会計                  
ガバナンス・
法務・リスクマネジメント
 
グローバル経験          
技術・研究開発                  
営業・
マーケティング
               
新規事業・M&A ※2            
人財開発・人事
IT・DX
SCM
取締役会出席回数(2023年度) 13回/13回 13回/13回 13回/13回 13回/13回 13回/13回 10回/11回
※3
- - 12回/13回 12回/13回 -
取締役会出席率(2023年度) 100% 100% 100% 100% 100% 90% - - 92% 92% -
所有する当社株式の数 37,176株 19,136株 12,397株 3,336株 1,301株 1,246株 1,000株 16,124株 3,578株 345株 0株

※1:経営上の重要な意思決定および業務執行の監督の観点で基本となる分野

※2:中期経営計画の実現に向けて特に注力して推進・監督が必要となる分野

※3:2023年6月27日開催の定時株主総会において就任したため、出席状況は就任以降に開催された取締役会11回を対象としています。

※4:上記スキル・マトリックスは、各取締役に特に期待する分野を表しており、各取締役の有するすべての知見・経験を表すものではありません。

<取締役会室>
取締役会での審議内容の充実や監督機能の強化、取締役会の過半数を構成する社外取締役へのサポートや情報提供の充実を図ることを目的に、取締役会の運営をサポートする専任の組織として、取締役会室を設置しております。取締役会室は、取締役会議題の整理・選定、年間スケジュールの策定、関係部門との連携等のほか、社外取締役を対象とした取締役会議題の事前説明会や就任時のオリエンテーション、取締役会実効性評価の運営等を通じて、取締役会の円滑な運営と実効性向上をサポートしています。なお、取締役会室は指名委員会・報酬委員会も担当し、両委員会の運営をサポートしています。

監査等委員会

監査等委員会は、4名(うち3名が社外監査等委員)の監査等委員で構成し、株主から負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査・監督しています。なお、監査等の環境の整備、社内からの情報収集、及び内部統制システムの構築・運用状況の日常的な監視・検証の観点より常勤監査等委員を選定し、他の監査等委員にそれらの情報を共有し、組織監査の実効性確保に努めます。また、取締役(監査等委員である取締役を除く。)の指名及び報酬等について、監査等委員による指名委員会及び報酬委員会への陪席並びに代表取締役からの説明等を通じてその妥当性・適切性を確認し、意見形成を行います。

<監査等委員会室>

監査等委員会の職務を補助するため、監査等委員会室を設置しております。監査等委員会室スタッフは監査等委員の指示を受け、社内との連絡・調整および必要な情報の収集・提供を行います。なお、監査等委員会室は監査等委員会の指揮命令下に置き、指揮命令に関して取締役(監査等委員である取締役を除く。)、執行役員および使用人からの独立性を確保するとともに、スタッフの異動、評価等を行う場合には事前に監査等委員会の同意を要することとしております。

指名委員会

取締役会の諮問機関として、全ての社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び代表取締役で構成する指名委員会を設置し、取締役及び執行役員の指名についての合理性並びに透明性の確保を図っています。指名委員会は株主総会へ付議する取締役選任議案、代表取締役及び役付取締役の選定及び解職、執行役員の選解任等に関して審議を行い、取締役会に答申します。なお、監査等委員である取締役も両委員会に陪席します。

報酬委員会

取締役会の諮問機関として、全ての社外取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び代表取締役で構成する報酬委員会を設置し、取締役及び執行役員の報酬決定についての合理性並びに透明性の確保を図っています。報酬委員会は取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び執行役員(雇用型執行役員を除く。)の報酬に関する方針、手続き及び制度内容の妥当性並びに各取締役(監査等委員である取締役を除く。)及び各執行役員(雇用型執行役員を除く。)の報酬案の妥当性等に関して審議を行い、取締役会に答申します。なお、監査等委員である取締役も両委員会に陪席します。

CSR・サステナビリティ委員会

当社グループが社会とともに持続的に成長していくため、取締役会の諮問委員会として、社外取締役を委員長とするCSR・サステナビリティ委員会を設置し、ESG(環境・社会・ガバナンス)の各分野で優先的に取り組む課題を特定し、その課題解決に向けた活動を推進しています。

委員会構成メンバー

取締役 監査等委員である取締役
氏名 尾堂 真一 川合 尊 松井 徹 土井 美和子 髙倉 千春 三村 孝仁 真茅 久則 磯部 謙二 永冨 史子 Christina L. Ahmadjian 内山 英世
独立性      
指名委員会 陪席 陪席 陪席 陪席
報酬委員会 陪席 陪席 陪席 陪席
CSR・
サステナビリティ
委員会
- - - - - - - - -

※ CSR・サステナビリティ委員会は「〇」の取締役のほか、上席執行役員の鈴木啓司および小林建司を委員として構成しています。

経営会議

経営会議は、代表取締役および一部の上席執行役員で構成し、取締役会で決定された経営の基本方針に基づく業務執行に関する重要事項について決定・監督を行うとともに、対処すべき経営課題や当社グループを取り巻くリスクに対して議論や事前把握をおこない、経営環境の変化に迅速に対応します。経営会議では、経営戦略やその他経営全般に関する重要事項に加え、人財配置・育成に関する重要な人財戦略および施策、ならびに設備投資や出資・買収・資本提携を含む重要な投資についても重点的に審議を行います。

執行役員・カンパニープレジデント会

取締役会決定の諸方針に基づく業務執行を迅速におこない、その成果責任を明確にすることを目的として、執行役員制度を採用しています。執行役員は取締役会により選任され、月1回開催する執行役員・カンパニープレジデント会において、業務執行に係る状況報告をおこない、横断的に情報共有や意見交換をおこなっています。

監査等委員会、会計監査人、内部監査部門の連携状況

会計監査人による監査への監査等委員の立会いや、監査等委員会・会計監査人・内部監査部門による定期あるいは随時の会合によって、監査方針・監査計画・監査実施状況及び会計制度の改正等の情報交換を相互に行い、緊密な連携を図ることによって、監査の実効性向上に努めています。
監査等委員会と内部監査部門は、定期あるいは随時の会合を開催し、監査方針・監査計画・監査実施状況等の直接の報告や情報交換を行い、緊密な連携を図っています。
また、必要な場合には、内部監査部門による監査に監査等委員が立会い、さらに内部監査部門は監査等委員会の求めに応じて調査・報告等を行うなど、お互いの監査の品質向上に努めています。

取締役会の実効性評価

当社は、取締役会の実効性に関する評価を年1回実施しており、2023年度における評価結果の概要は以下の通りです。

<1.評価の実施方法>

2023年度における取締役会の構成と運営、経営戦略等の審議、業務執行の監督状況等を評価項目とするアンケートを取締役に対し実施し、アンケート結果等を基に取締役の実効性評価を実施しました。

<2.評価結果の概要>

当社の取締役会の実効性は十分に確保されていることが確認され、特に以下の項目について効果的な取り組みが実行されていることを確認しました。

  • ・取締役会と業務執行を担う経営陣の役割・機能が明確化されており、取締役会は、その役割・機能を果たす上で必要な知識、能力、経験ならびに多様性が確保されたメンバー構成となっている。
  • ・取締役会は、気候変動などの地球環境問題への配慮や人権の尊重などのサステナビリティを巡る課題への対応が、中長期的な企業価値向上の観点から重要であると認識しており、適切に構築された体制のもと、経営陣が課題への対応に能動的に取り組んでいることを確認している。
  • ・取締役会は、当社グループの適切なコンプライアンスの確保とリスクテイクの裏付けとなる内部統制やリスク管理体制を適切に構築しており、内部監査部門、サステナビリティ委員会やその傘下の各委員会を通じてその運用状況を監督している。
  • ・経営陣の選解任の判断を適切に行うため、指名委員会において、経営陣の業務執行が持続的な成長と企業価値の観点から行われているかについて適切に評価されている。
  • ・取締役会は、取締役会の実効性評価で把握された重要な課題について適宜改善の施策を打ち、実効性の向上に努めている。

2023年度の実効性評価で課題として挙げられていた項目の内、「中長期的な経営戦略に関する取締役会における議論にあたっての情報提供や説明内容の改善」については、中長期戦略に影響のある重要案件の審議にあたり十分な情報提供と審議時間を確保するため、検討段階から最終決定に至るまで複数回にわたり取締役会で議論しました。また、新たにオフサイトミーティングを実施し取締役間で中長期戦略等について議論を行ったほか、重要な取締役会付議事項についての社外取締役に対する事前説明、中期経営計画の進捗状況報告を継続的に実施しました。一方で、取締役会における審議内容の充実と運営効率化のため、説明資料および内容については一層の改善が必要であることが課題として挙がりました。「取締役会や指名委員会による経営陣のサクセッションプランに対する監督の強化」については、指名委員会の委員である社外取締役による経営人財育成プログラムの傍聴や執行役員の昇格審査プロセスへの関与を通じて、経営人財の育成状況を確認する機会を設けました。一方で、サクセッションプランの全体像や進捗について定期的に報告・議論する機会が必要であることが課題として挙がりました。
今回の実効性評価で取締役会の実効性を更に高めていくために望ましい項目として、上記の課題のほか、人的資本への投資・人財戦略に関するより深い議論の実施が挙げられており、今後はそれらに取り組むことで引き続き取締役会の実効性の維持・向上に取り組んでまいります。

社外取締役の役割および独立性

当社は、取締役会の監督機能を高めるとともに、多角的な視点からの議論を通じて意思決定の透明性および客観性の確保をするため、取締役の過半数を社外取締役とし、豊富な経験、高い見識、高度な専門性を有する多様な人財で取締役会を構成いたします。また、当社は社外取締役全員を独立役員として指定し、㈱東京証券取引所および㈱名古屋証券取引所へ届け出ており、その指定にあたっては、当社の経営陣および主要株主との間に特別な関係がなく、一般株主との利益相反が生ずるおそれのないよう、会社法で定められた社外取締役の要件および金融商品取引所が定める独立役員の独立性基準に加えて、当社独自の「独立役員選任基準」を策定し、これらすべてを満たす者を独立役員に指定することとしております。
社外取締役は、取締役会や任意の諮問委員会に出席し、独立した立場から会社の重要な意思決定に関与することで監督機能を担うとともに、取締役会において中長期的な経営方針の策定や進捗状況の確認を行う際には、各社外取締役が有する豊富な経験・知見に基づき大局的な観点から助言を行います。また、監査等委員である社外取締役は、その独立性や専門知識に基づき監査・監督機能を担います。

サクセッションプラン

取締役会は、将来の最高経営責任者をはじめとする経営を担う人財の発掘と育成を目的としたサクセッションプランの策定・運用に主体的に関与し、十分な時間と資源をかけて計画的に後継者の育成がおこなわれているかの監督をしています。

取締役会の具体的な関与内容

指名委員会を通じてサクセッションプランの運用状況を確認するほか、経営人財育成プログラムに代表取締役をはじめ、社外取締役も講師やオブザーバーとして参加するなど積極的に人財育成に関与しています。

人財発掘・育成施策の内容

2023年度は、経営陣を対象として、次期経営チーム(経営会議メンバー)を担う人財が経営に必要となるコンピテンシーや視点視座を養うことを目的とした経営人財育成プログラム「経営スパーリング道場」を実施しました。
本プログラムは、経営者として求められる姿勢や思考の情勢はもちろんのこと、経営者として備えるべき知識(ESG、サイエンス、地政学などを含む)について習得することを目的としています。
また、グローバル次世代経営人財育成プログラム「HAGI」や選抜型研修「日特ビジネススクール」を通じて、次世代の経営を担う人財の発掘・育成に継続的に取り組んでいます。

役員トレーニング

当社では、取締役に対して、期待される役割・責務を適切に果たすために必要な支援を適宜実施しております。社内取締役につきましては、外部セミナーの受講等を通じて職責を果たすために必要な知識の習得に努めるとともに、社内取締役・執行役員が参加する役員研修を開催し、経営課題の共有・解決に努めております。また、社外取締役につきましては各部門から事業・業務内容等の説明を受け、主要事業所を視察することを通じて当社グループへの理解を深めるよう努めております。
なお、監査等委員である取締役につきましては、監査等委員としての心得、監査手法、関係法令および会計監査に必要な財務会計の知識等を習得するため、適宜外部セミナーを受講しております。

取締役の報酬等

取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く。)及び執行役員に対する報酬等は、中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を高め、株式保有を通じた株主の皆さまと利害を共有することを基本方針とし、金銭で支給される「固定報酬」、単年度の会社業績達成度等に連動する「賞与」、役位および中期経営計画等で掲げる業績目標の達成度に応じて当社株式を交付する「業績連動型株式報酬」から構成されています。なお、監査等委員である取締役および社外取締役に対する報酬等は「固定報酬」のみとしています。
報酬の妥当性等については報酬委員会にて審議を行い、取締役会へ答申しております。

固定報酬

固定報酬は、役位、職責に応じて他社水準、当社の業績、従業員給与の水準も考慮しながら、総合的に勘案した上で決定されます。

賞与の決定方針

賞与は、役職別の基準額に、営業活動の成果を反映する連結売上収益および連結売上収益営業利益率などの会社業績達成度の定量目標や、従業員エンゲージメントの向上を反映する指標である従業員満足度、個人業績に係る定性的な評価を加味して、総合的に勘案した上で決定されます。賞与の額の算定に用いる会社業績に関する指標は、会社業績との連動性の確保および業績向上への貢献意識を高めることを目的として、営業活動の成果を反映する連結営業利益としており、過去事業年度に対する当事業年度の連結営業利益の増減率および個人業績に係る定性的な評価に応じて賞与の額を算出します。

業績連動型株式報酬制度

役員報酬と当社株式価値との連動性を明確にし、当社の中長期的な業績の向上と企業価値増大への貢献意識を高め、株主の皆さまと利害を共有することを目的に、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く。)および執行役員(雇用型執行役員を除く。)を対象とした業績連動型株式報酬制度を導入しています。本制度では、役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託を採用し、中期経営計画の期間を対象期間として、役位や中期経営計画等の業績目標の達成度等に応じて、あらかじめ報酬委員会の審議を経て取締役会で決定する株式交付規程に定める算定方法に従ってポイントを付与し、対象期間終了後に、付与された合計ポイント数に応じて当社株式および当社株式の換価処分金相当額の金銭を交付または給付することとしています。
目標達成度を評価する指標は、単年度業績目標、中期業績目標および非財務指標目標に基づき設定しており、単年度業績目標については、営業活動の成果を反映する連結売上収益および連結営業利益、中期業績目標については、中期経営計画の目標として掲げている連結売上収益、連結営業利益および投下資本に対して効率的に利益を獲得したかを図る指標であるROIC、非財務指標目標については、持続的な成長および企業価値向上への取り組みの成果を反映し、事業ポートフォリオ転換を促進するため、非内燃機関事業売上比率およびCO₂排出量削減率をそれぞれ指標としています。

2023年度の取締役の報酬等

  報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額
(百万円)
対象となる役員の員数
(名)
固定報酬 賞与 業績連動型株式報酬
取締役
(監査等委員であるものを除く)
473 296 131 44 8
(うち社外取締役) (62) (62) (-) (-) (5)
監査等委員である取締役 93 93 - - 4
(うち社外取締役) (46) (46) (3)

※1:取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬の限度額は、第122回定時株主総会(2022年6月24日開催)の決議により次のように定められています。

報酬の総額(賞与総額を除く)
月額
60百万円以内
(うち社外取締役分月額13百万円以内)
賞与総額
年額
1億80百万円以内

また別枠で、第122回定時株主総会(2022年6月24日開催)の決議により当社取締役(監査当委員である取締役および社外取締役を除く)および執行役員(雇用型執行役員を除く)を対象として2021年度から2024年度までの4事業年度に対して限度額1,000百万円の業績連動型株式報酬を設定しています。

※2:監査等委員である取締役の報酬の限度額は、第122回定時株主総会(2022年6月24日開催)決議により次のように定められています。

報酬の総額(賞与総額を除く)
月額
10百万円以内
賞与総額
年額
10百万円以内

※3:「賞与」は「業績連動報酬等」に、「業績連動型株式報酬」は「業績連動報酬等」及び「非金銭報酬等」に、それぞれ該当します。また、上記の「賞与」及び「業績連動型株式報酬」の総額は、それぞれ当事業年度中に費用計上した額です。

※4:上記には第123回定時株主総会終結の時をもって退任した社外取締役(監査等委員である者を除く)1名に対する報酬を含んでいます。

算定方法の詳細は有価証券報告書をご覧ください。

政策保有株式

政策保有に関する方針

当社は、取引先等との継続的かつ安定的な取引関係の維持・強化を基本にしつつ、中長期的な経済合理性を検証の上、当社の企業価値向上につながると判断する株式を保有することとしています。この保有に関しては、毎年、取締役会にて個別の政策保有株式について資本コストと中長期的なリスク・リターンとの比較などを踏まえた保有の合理性および企業価値向上の観点から効果の検証を行い、継続保有に該当しないとの判断に至る場合は、適宜市場動向を見ながら売却いたします。

議決権行使の基準

保有株式の議決権の行使については、保有先および当社の企業価値向上に資するものであるかどうかといった観点から議案ごとに賛否を判断いたします。特に、役員選任議案、剰余金処分議案および株主価値に大きな影響を与える議案については、議決権行使基準に基づき議決権を行使いたします。

グループガバナンスの強化

当社は、グローバルに拡大する事業環境に対し、より市場に近い拠点でスピーディーかつ正確な経営判断を下すため、米州、EMEAを統括するRHQ(リージョナルヘッドクォーター)に現地採用の執行役員も配置し、独自のガバナンスチームを配置することにより、グループ全体として適切な「自立分権」システムの構築やグローバルでのガバナンス強化への取り組みを進めています。
また、業務執行から独立した立場で、当社グループのガバナンスの有効性を監査することを目的として、グローバルグループガバナンス本部を設置しています。グループ会社およびRHQに対する経営監査、各部門における主管業務に対する業務監査、グループ会社全体の内部統制向上のための施策立案および実行といった業務を遂行することで、グループ全体でのガバナンス強化の一端を担っています。

日本特殊陶業株式会社