Priority Issues (Materiality)

優先的に取り組む課題

優先的に取り組む課題

基本的な考え方

私たちは、持続可能な社会の実現に寄与することで、企業価値を向上していくことを目指しています。
そのためには、社会的課題を的確に捉えたうえで、当社グループとしてESG(環境・社会・ガバナンス)の各分野で優先的に取り組むべき課題(マテリアリティ)を特定し、中長期的な視点で目標を設定して取り組んでいくことが重要だと考えています。

優先的に取り組む課題の特定プロセス

優先的に取り組む課題

優先的に取り組む課題として8つを特定しています。
CSR・サステナビリティ委員会では、その進捗について、サステナビリティ部門より報告を受けて、監視しています。
また、グローバルスタンダードや社会の動向等を勘案し、外部有識者のご意見も参考に、毎年、課題の見直しを実施しており、改訂する場合は取締役会で承認しています。

  優先的に取り組む課題 SDGsへの貢献 特定理由 主な取り組み内容 目標・アウトプット
(2030年3月期)
2023年度進捗
環境 E 気候変動への対応 自然災害の激甚化をはじめとする気候変動による影響は、社会の持続可能な発展を妨げます。そのため、気候変動の原因とされるCO2などの温室効果ガスの排出を抑制し、脱炭素社会を目指すことが世界共通の課題となっています。当社グループにとっても、事業活動およびサプライチェーンで排出されるCO2を削減することが重要な課題と認識しています。 CO2排出量の削減 CO2排出量:30%削減 [2018年度比](2030年度) 31.7%削減(19万トン)
環境に配慮して設計した製品の提供 地球の資源には限りがあります。将来世代に限りある地球の資源を残すためには、現代世代が利用する製品・サービスの環境負荷をできるだけ小さくすることが不可欠です。当社グループは、製品・サービスの使用時や廃棄時なども含めたライフサイクル全体を俯瞰し、環境負荷がより小さい製品・サービスを提供することで、社会の持続的な発展に貢献したいと考えています。 環境配慮製品の普及・拡大 貴金属プラグの販売比率:50%以上 47%
全領域空燃⽐センサの販売⽐率:50%以上 40%
社会 S 社会的課題の解決に寄与する技術・製品・事業の開発 当社グループは、世界が抱える課題に向き合い、その解決に資する新たな価値を共創・提供することで、よりよい社会の実現に与していきたいと考
えています。気候変動や食料不足など、世界が直面する課題はさまざまですが、当社グループの技術と蓄積した経験を活かして、世界の人々に新たな価値を提案していきます。
燃料電池の開発 CO2フリー水素利用を視野に入れた高効率分散型電源の普及 SOFCセルスタックの量産立上げ完了と追加増産に遅れ
無鉛圧電材の用途開発 有鉛圧電材からの代替促進 無鉛圧電材の適用に向けて、一部の製品において量産仕様を確定
センシングIoT事業の開発 自動化、最適化、汎用化などによる事業の効率向上 エビ陸上養殖用の養殖システム(水質管理システム、水槽、濾過槽等)の開発を進行中
カーボンニュートラル・アズ・ア・サービス 合成燃料(メタン)製造システムの構築と導入 地域実証において、CO2の回収・運搬・利用の体制を構築し、CO2の回収・リサイクルを実証
グローバル人財マネジメント 当社グループは、従業員は最大の経営資源であると認識しています。世界で16,000名を超える従業員の多様性・個性を尊重し、一人ひとりが活躍できる環境を整えることが当社グループの発展に繋がると考えています。 女性・外国籍・キャリア採用の促進 管理職の女性・外国籍・キャリア採用比率:25% 24.9%(前年度より5.0ポイント上昇)
新たな人事制度の検討 従業員満足調査の結果向上 3.46(前年度より0.13上昇)
ガバナンス G コーポレートガバナンス 持続的成長と中長期的な企業価値の向上を図るために、専門知識や経験などのバックグラウンドが異なる多様な人財で取締役会を構成することが重要と考えています。また、取締役会の社外取締役比率を向上することで、取締役会の監督機能を強化するとともに意思決定の透明性を確保することを重視しています。 取締役の女性・外国籍比率の向上 女性・外国籍比率:30%以上 45%(11名中5名)
取締役の社外比率の向上 社外比率:3分の1以上 64%(11名中7名)
リスクマネジメント ビジネスを取り巻く環境が大きく変化する現代において、企業が直面するリスクも多様化しており、リスクへの対応を誤ると、企業存続の危機に陥ることもあります。当社グループは、日頃からリスクマネジメントを推進することで、企業価値の向上に努めています。 重大インシデントの顕在化予兆の管理および未然防止 経営の意思決定に資するリスクマネジメントシステムの構築 ・優先リスクへの対策の推進
・リスクマップの更新と優先リスクの定期見直し
・グローバル優先リスクの選定と対応方針の立案
コンプライアンス 当社グループがビジネスを展開していくためには、社会から信頼される企業であり続けることが不可欠です。当社グループは「社会の一員である」との
認識を持ち、社会の要請に適切に応えていくことで、ステークホルダーの皆さまから信頼される企業を目指します。
役員・従業員の意識調査と継続的な教育啓発 コンプライアンス意識調査実施と結果の開示 ・コンプライアンス意識調査結果に基づく改善策を実施
・コンプライアンス教育の拡充
情報セキュリティ 情報技術が日々高度化し、ビジネスにおいても、さまざまな情報資産を扱っています。一方で、サイバー攻撃をはじめとするリスクが増しており、情報セキュリティを高めることが課題となっています。当社グループにおいても、情報資産を経営資源の一つと位置付けて、適正に保護しながら有効に活用するために、情報セキュリティを強化していきます。 インシデント対応組織の維持・強化および予防体制の構築 情報セキュリティマネジメントシステムの構築 ・セキュリティ監視強化
(ログ相関分析基盤構築、グローバルでの24時間365日監視体制構築)
・グローバルISMS推進(ISMSスタンダード作成および展開実施)
・ITセキュリティ監査実施(国内外全拠点実施)
日本特殊陶業株式会社