Society 社会

労働安全衛生>安全衛生

安全衛生>業務事故の撲滅に向けて

労働災害の発生状況と報告手順

労働災害の撲滅に取り組んでいますが、2023年度はグループで46件(前年度:44件)の災害が発生しました。災害の程度は休業21件(前年度:20件)、不休業25件(前年度:24件)で、死亡につながる災害はありませんでした。

労働災害が発生した際は、職場の報告を受け、職場と環境安全部門にて事実調査を行い、適切な対策等を講じました。また、発生した災害の内容や状況をまとめた災害速報と、恒久対策等の内容を記載した災害対策書を作成し、これらをグループ全社員へ配信することで、類似災害を防止するための啓発としました。

日本特殊陶業の状況

2023年度の業務上災害の発生件数は5件(前年度:3件)で、全度数率は0.69(前年度:0.42)でした。設備調整中の災害や、非定常作業中の災害等が発生しました。

災害度数率の推移

グループ会社の状況

<国内グループ会社の状況>

2023年度の業務上災害の発生件数は29件(前年度:27件)でした。生産設備の調整や清掃中の災害等が発生しました。

<海外グループ会社の状況>

2023年度の業務上災害の発生件数は12件(前年度:14件)でした。生産設備の調整中や段取り中の災害等が発生しました。

<業務上災害発生件数>

  2022年度 2023年度
休業 不休業 休業 不休業
日本特殊陶業 0 3 1 4
国内グループ会社 12 15 12 17
海外グループ会社 8 6 8 4

<災害全度数率>

  2022年度 2023年度
日本特殊陶業 0.42 0.69
国内グループ会社 1.23 2.83
  • 休業災害度数率、全度数率、死亡者数の算定に対して、日本品質保証機構(JQA)による第三者検証を受けています。

リスクアセスメント(RA)の取り組み

リスクアセスメント(RA)はOHSMS(労働安全衛生マネジメントシステム)の中心的な活動です。既存 事業だけでなく新規事業も含めたすべての職場にて設備・化学物質・作業から危険源を詳しく調査し、それぞれの危険源の健康・安全に関するリスク評価をおこない、リスクレベルの高い危険源に対して優先的にハード対策やソフト対策(残留リスク管理)をおこなっています。
また、職場のトップによる作業観察の実施、リスクアセスメント結果の再確認を実施しています。

作業環境の改善

化学物質を取り扱う職場や粉じん、騒音が発生する職場に対しては、法令に基づき作業環境測定を実施しています。第III、第II管理区分となった職場に対して、他職場の改善対策を共有するなど、第I管理区分となるようにNiterraグループ全体で改善を進めています。

また、暑熱職場では温湿度の測定、水分・塩分の補給、冷却保護具の支給、経口補水液の配備など、熱中症予防に取り組んでいます。
オフィスでは、照度・温度・湿度を適正に管理し、作業に適した環境を維持しています。冬季には加湿器により風邪の蔓延やインフルエンザの感染予防に努めています。

教育・訓練・啓発の充実

災害の再発防止だけでなく、未然防止するために、「ひと」「もの」「しくみ」の視点で安全文化の構築を目指し、さまざまな教育訓練活動を実施しています。

階層別教育

入社時、3年目、10年目、係長・主任、管理職を対象に実施しており、Niterraグループ全体に同じ教育を実施しています。

化学物質教育

作業者及び管理者を対象に化学物質教育を実施し、労働災害防止に努めています。

危険体感機による訓練

挟まれ・巻き込まれなど職場で起こりうる災害を想定した危険体感機を通して、言葉では伝えにくい「被災する怖さ」やどうすれば災害を避けられるかについて、疑似体感できます。
29種類の危険体感機に加え、保護具の装着チェック機 2種類があります。

危険体感教育:VR(バーチャル・リアリティ)+ 体感装置

安全衛生心得

安全衛生心得という冊子を全従業員に配付し、各職場で読み合わせに活用するなど、従業員一人ひとりの安全行動に繋げています。
また、ダイバーシティ化にともなって、英語・ポルトガル語版やWeb版の作成を行っています。

<掲載内容の例>

  • ・安全管理
  • ・衛生管理
  • ・労働災害発生直後の対応
  • ・作業環境管理
  • ・OHSMS
  • ・労働安全衛生法
  • ・緊急事態の対応
  • ・保護具
  • ・化学物質の取り扱い
  • ・安衛法 88 条の対応
  • ・局所排気装置
  • ・オフィスの災害防止 等

英語版
ポルトガル語版

ルール遵守活動

安全・安心な人・職場づくりを目指して、ルール遵守活動をおこなっています。特に歩行中の事故を防止するため、「ポ・ケ・手・な・し」を啓発しており、中でも指差確認の浸透に重点をおいて活動しています。

これらの活動に加えて、職場の管理監督者は安全衛生管理の責任者として、職場パトロールやKYT、ヒヤリハット事例の共有化といった活動にも取り組んでいます。

「ポ・ケ・手・な・し」啓発ポスター
日本特殊陶業株式会社