※本方針は、日本特殊陶業株式会社の取締役会にて承認されています。
当社グループは、世界の各拠点に多くの従業員が在籍しており、従業員一人ひとりの心身の安全と健康を守るために、絶えず取り組みをおこなうことは当社の責任であると考えています。従業員が心身ともに満たされた状態(Well-being)で働き続けられる職場環境を提供することで、社会に貢献します。
当社グループは、労働災害を撲滅し、快適な職場環境を形成するためにOHSMS(労働安全衛生マネジメントシステム)を構築・運用しており、安全衛生統括責任者を委員長とする中央安全衛生委員会(年2回の定例会および必要に応じて臨時会を開催)を設置しています。中央安全衛生委員会は、取締役会の諮問機関であるCSR・サステナビリティ委員会(委員長は社外取締役)の監督のもと、当社グループの安全衛生の課題や各カンパニーからの安全衛生活動の報告をおこない、安全衛生統括責任者によるマネジメントレビューなどを実施しています。また、各カンパニーは目標と計画を設定し、工場ごとの安全衛生委員会などを通じて、安全衛生活動に取り組んでいます。
2024年度は中央安全衛生委員会を2回開催し、労働災害対応、グローバル安全衛生体制、健康経営活動、作業環境改善などの活動について報告、議論しました。
当社は、2021年度に労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001※1を認証取得しました。
2024年度末時点で国内グループの全製造拠点7社、24拠点でISO45001のマルチサイト認証を取得しています。
海外グループ会社については個別認証を進めており、2024年度末で認証を取得している海外グループ会社は12社となります。
国内外合わせた従業員取得割合は96.8%となりました。
国 | 会社・サイト名 | |
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日本 | 日本特殊陶業(株) | 小牧工場 |
さつま工場 | ||
伊勢工場 | ||
犬山物流センター | ||
(株)日特スパークテックWKS | 本社工場 | |
名古屋工場 | ||
さつま工場 | ||
さつま電極工場 | ||
二野工場 | ||
東濃工場 | ||
大草工場 | ||
NTKセラミック(株) | 小牧工場 | |
飯島工場 | ||
可児工場 | ||
セラミックセンサ(株) | 小牧工場 | |
伊勢分室 | ||
中津川工場 | ||
(株)南勢セラミック | 本社工場 | |
小牧工場 | ||
(株)NTKセラテック | 本社/本社工場 | |
仙台西工場 | ||
小牧工場 | ||
森村SOFCテクノロジー㈱ | 小牧工場 | |
武並工場 |
国 | 会社・サイト名 |
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ブラジル | Niterra ブラジル(有) |
フランス | Niterra フランス(株) |
タイ | サイアムNiterra(株) |
Niterra タイ(株) | |
Niterra アジア(株) | |
マレーシア | Niterra マレーシア(株) |
中国 | 上海特殊陶業(有) |
常熟特殊陶業(有) | |
インドネシア | Niterra インドネシア(株) |
インド | Niterra インド(株) |
南アフリカ | Niterra 南アフリカ(株) |
アメリカ | Niterra North America(株) ウエストバージニア工場 |
安全衛生のあるべき姿と目指す未来を実現するために、カンパニーやグループ会社毎に独自の目標を設定して取り組んでいます。
あるべき姿 |
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目指す未来(方向性) | 業務起因による労災・疾病ゼロ!そして継続!! |
2024年度は、Niterraグループ安全衛生目標としてISO45001審査で発生した不適合の再発0件を掲げ、目標を達成しました。引き続き、不適合の再発防止の取り組みは継続していきますが、グループ目標としての設定はせずに、内部監査を中心としたPDCAサイクルに落とし込み管理・推進していきます。
今後は、未然防止活動として、非定常作業および高リスクの管理体制をさらに強化し、2030年度の休業災害の件数ゼロを具体的な目標として取り組みを推進し、理想の姿である労働災害・疾病ゼロの実現を目指します。
目標 |
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休業災害の件数ゼロ |
目標 | 指標 | 結果 |
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・ISO45001審査にて昨年度までに発生した不適合について、是正措置と維持管理をおこない、再発しない体制で運用されている
2023年度の不適合件数:3件 |
不適合の再発件数:0件 | 目標達成 (不適合の再発なし) |
労働災害が発生した際は、職場の報告を受け、職場と環境安全部門にて事実調査をおこない、適切な対策等を講じます。また、発生した災害の内容や状況をまとめた災害速報と、恒久対策等の内容を記載した災害対策書を作成し、これらをグループ全社員へ配信することで、類似災害を防止するための啓発としています。
2024年度はグループで60件の災害が発生しました。災害の程度は休業24件、不休業36件で、死亡につながる災害はありませんでした。
重大災害が発生した会社については、再発防止のため、「全設備を対象とした毎年1回の総点検」「組織間での安全の取り組みの共有会」などの職場の安全活動の取り組みを強化しました。グループ全体では、「3現主義(現場、現物、現実)に基づいた現地確認」、「類似設備・作業の調査と対策」、「仕組みの見直し」などをおこない、類似災害発生防止に取り組んでいます。
2024年度の業務上災害の発生件数は7件(前年度:5件)で、全度数率は1.04(前年度:0.69)でした。設備調整中の災害や、非定常作業中の災害が発生しました。
2024年度の業務上災害の発生件数は30件でした。生産設備の調整や作業中・移動中の転倒等の災害が発生しました。
2024年度の業務上災害の発生件数は23件でした。生産設備の調整中や段取り中の災害等が発生しました。
2023年度 | 2024年度 | |||
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休業 | 不休業 | 休業 | 不休業 | |
日本特殊陶業 | 1 | 4 | 2 | 5 |
国内グループ会社 | 12 | 17 | 8 | 22 |
海外グループ会社 | 8 | 4 | 14 | 9 |
2023年度 | 2024年度 | |
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日本特殊陶業 | 0.69 | 1.04 |
国内グループ会社 | 2.83 | 2.83 |
リスクアセスメント(RA)はOHSMS(労働安全衛生マネジメントシステム)の中心的な活動です。既存 事業だけでなく新規事業も含めたすべての職場にて設備・化学物質・作業から危険源を詳しく調査し、それぞれの危険源の健康・安全に関するリスク評価をおこない、リスクレベルの高い危険源に対して優先的にハード対策やソフト対策(残留リスク管理)をおこなっています。
また、職場のトップによる作業観察の実施、リスクアセスメント結果の再確認を実施しています。
化学物質を取り扱う職場や粉じん、騒音が発生する職場に対しては、法令に基づき作業環境測定を実施しています。第III、第II管理区分となった職場に対して、他職場の改善対策を共有するなど、第I管理区分となるようにNiterraグループ全体で改善を進めています。
また、暑熱職場では温湿度の測定、水分・塩分の補給、冷却保護具の支給、経口補水液の配備など、熱中症予防に取り組んでいます。
オフィスでは、照度・温度・湿度を適正に管理し、作業に適した環境を維持しています。冬季には加湿器により風邪の蔓延やインフルエンザの感染予防に努めています。
災害の再発防止だけでなく、未然防止するために、「ひと」「もの」「しくみ」の視点で安全文化の構築を目指し、さまざまな教育訓練活動を実施しています。
入社時、3年目、10年目、係長・主任、管理職を対象に実施しており、Niterraグループ全体に同じ教育を実施しています。
作業者及び管理者を対象に化学物質教育を実施し、労働災害防止に努めています。
挟まれ・巻き込まれなど職場で起こりうる災害を想定した危険体感機を通して、言葉では伝えにくい「被災する怖さ」やどうすれば災害を避けられるかについて、疑似体感できます。
直接業務系及び間接業務系の危険体感機に加え、保護具の装着チェック機があります。
全従業員に「安全衛生心得」を配布し、各職場で読み合わせなどをおこなうことで、従業員一人ひとりの安全行動に繋げています。
ダイバーシティ化に対応するため、英語版やWeb版も作成しています。
また、「安全衛生心得」の配布とあわせて、安全衛生知識のより深い理解と定着のために、理解度テストを実施しています。
<掲載内容の例>
安全・安心な人・職場づくりを目指して、ルール遵守活動をおこなっています。特に歩行中の事故を防止するため、「ポ・ケ・手・な・し」を啓発しており、中でも指差確認の浸透に重点をおいて活動しています。
これらの活動に加えて、職場の管理監督者は安全衛生管理の責任者として、職場パトロールやKYT、ヒヤリハット事例の共有化といった活動にも取り組んでいます。